ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q 雑感

 取りあえず1回目観てきたので簡単に感想をば。

  • シナリオ

 何はともあれ、シンジさんおつかれーっすと肩を叩いてあげたい。
 綾波を助けたい一心からなされた自発的な行動は人類と地球を窮地に追いやっていて、その綾波も助けられてなかったと知っちゃいます。そして言われたままなした自動的な行動で今度こそ人類と地球にとどめを刺そうとし、そのせいで目の前で友達が首ちょんぱで死んじゃいます。


 ・・・・・・意識不明のアスカが風呂につかっている前でオナニーする程度ぐらい許してあげても良いんじゃ無いですかねー。
 そんなこんなで、破のカタルシスとかワロスという具合でした。まる。


 ・・・・・・いや、こんなん見せられても1回ではまとまりきれません。
 ミサトが年取ってないというか今の方が良いとか、リツコの加齢がヤバイとか、マヤが残念なオバさんへ一直線に進んでいるとか、クルーがグレンラガンもしくはエウレカセブンみたいだとか部分の感想はありますが、全体を通すと未消化でいやーな感じです。旧エバのような今となっては真っ当とさえ言える裏切り方よりも、残り方が生理的に気に喰いません。後々まで残りそうであり、時間が経つにつれてより不快感が増しそうな予感さえあります。
 この得体の知れない不快感と戦闘しつつ、旧劇では足を踏み入れさえしなかった赤い海を踏破する彼らの轍を胸につづきを待つことにします。

  • 映像美

 映像は無論素晴らしい。途轍もなくとつけていいぐらいでしょう。
 個人的に絵の最大の見所はNERV本部の廃墟っぷり。かつて最先端テクノロジーの集大成であったことを忍ばせる経年劣化した絵に身震いしました。軋むゴンドラとエスカレータが出てきた時点でもう濡れ濡れでしたね。その上で、廃墟は未だ滅びきって折らず、かつてのテクノロジーの続きが胎動している――あたりのセンスオブワンダーは半端なかったです。
 戦闘は使徒戦少ないですし、殺陣がハイスピードすぎて目が追っつきませんし、破のような判りやすい問答無用な絢爛さはありません。けれども何かとんでもないことしているのは伝わってきます。

  • まとめ

 以上。2日連続で観る予定なので、もう少し自分の中でまとまるんじゃないかと期待しています。



  • 以下妄想

 気になるのは加持リョウジのこと。
 名前だけは1回だけ出てきたものの本人は姿を見せません。打ちのめされきったシンジの前にふらりと現れたりはしません。おそらくは、まだ。
 妄想するだに、加持だけが今のシンジのメンターになりうるかもしれない存在です。そもそもが破において、意思かくあるべしを既に伝えていたのですから。形としては青い海、意味するのは終わりきった世界を人の手のみで覆そうという在り方、で。
 その加持が人智を超えた力で再生しようとして失敗したシンジの前に現れない訳がないんじゃないかなーと思いますね。
 だからシンで、きっと。

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