ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド 雑感

 発売前は予約さえすれば手に入ったswitchをスルーし、入手困難で毎週抽選で数人しか当たらないようになった時期にスプラトゥーン2やモンハンXXが近くなってきたので欲しくなったので本家サイトと通販サイトをあさりまくるという、何だかなーという行動をとってしまいました。出張した際にリアル抽選に並んだり、ビックカメラのweb抽選やエネオンのweb抽選に申し込んだり。そしてとうとう仕事中に届いた本家サイトで買えるという情報に慌ててログインしたら購入出来てしまいました。購入時に仕事の兼ね合いと売り切れの可能性で慌てていたので、深く考えずに同時購入ソフトをゼルダマリカーを適当に選びました。
 そして届いたのが2017年6月29日のこと。

 もうちょっとやりようはあったかもしれませんが、一連のごたごたは良い思い出です、きっと、ええ。


 そんなこんなでスイッチが届いてからはゼルダBoWに只管嵌っていました。
 ただ実はちょっと我慢しきれずに、switch購入前にWiiU版のBoW買って「始まりの台地」を出る所までは進めていたり。というのもswitchが欲しいのと同時に、ゼルダBoWが超面白いという情報がネットに出回っており体験してみたい欲に抗いきれませんでした。面白いじゃんとノリ始めた頃にswitchが届いたので、WiiU版はうっちゃってswitch版を開始。
 WiiU標準ゲームパッドの重さと比べて、switchの触っているだけで楽しい軽やかさはそもそも高かったプレイ意欲をいや増しにしましたね。スクリーンショットのしやすさを含め、switchのガジェットとしての快楽度合いは見事なものでした。

 
 さて、switchの話はここまでにして、ゼルダBoWの話に戻りましょう。 
 今更私がごたごた言ってもしょうがないので、単刀直入に。


 ええ、紛うことない傑作でした。


 これぞ『アクション』ゲームの楽しさの一つの最高峰かと。
 オープンエアーと銘された本ゲーム世界は、プレイヤのアクションと、ゲームのリアクションが理想的な絡み合い方をしていました。
 取りうる行動に複雑なパターンや複雑な操作はありません。ボタン一つや二つで、上下左右に動き、空を滑空し、武器を振るい、弓を打ち、爆弾を使い、金属を誘導でき、物体を止め、水の上に氷を作るetc。
 ただ行動を幾重にも組み合わせることで、マテリアルとエレメントに設定されたルールに則った強い蓋然性で世界が応えていきます。
 
 
 リアクション/移動。
 見える場所には必ず行けます。
 単純な移動として、オープン系でよくある騎乗系は当然楽しい。

 切った木をぶっ飛ばしてその木に乗って空中を移動するとか、トロッコで空中移動とか、他のプレイヤの発想に感服します。
 ただ他を置いても、山登りがめっちゃ楽しいです。
 地図を手に入れたら等高線から一番緩やかなルートを考えても良いし、スタミナ回復料理ガン持ちで最短を目指しても良い。  実際登り始めて、遠回りになるけどあの出っぱりでは休憩できるなとか、もう少しでスタミナが切れるけどジャンプすればぎりぎり手が届くのではとか、臨機応変なクライムルートの選択もまた趣深い。
 引いては要塞や城も壁登りで用意された入り口以外から侵入出来たりするので、侵入経路の検討も含めたダンジョン探索もわくわくします。
 ――や、ほんと、ゲーム世界でこんなに移動するだけが楽しいというのは未曽有の体験でした。
 何も描かれていないマップを旅しながら埋めていくのが本作の経過なのですが、作業ではあるものの、全く苦ではありません。すべてを踏破しきるのは物凄い時間が要りますが、どこかに必ず発見が隠れているという信頼に基づきモチベーションが欠けることはそうはありません。
 
 
 攻撃が切る・殴る・撃つだけではなく、爆殺・焼殺ありありで、突き詰めようとすればタイミングを見計らったジャストガードを筆頭としたガチガチの戦闘も待っています。なので繰り返される対敵に飽きさせません。
 あと各地に散らばった祠で用意されたトリックのクリア径路も用意された流れがあるにはあるのですが、アクションを組み合わせると思わぬショートカットを来たせてしまい、それはそれで目的を達成出来てしまえば間違いではありません。


 こうしたゲームの在り方はゲーム内リアリズムだけではなく、メタ的な視点が混在し、一歩間違えば不快になることもあったかもしれません。
 しかし上記すべてをひっくるめて『アクション』ゲームとして在るのもゼルダシリーズらしいなと。
 物理エンジンと化学エンジン、そして根本には制作陣の制作思想により、アクションとリアクションとがゲームとして理想的に融合した「ゼルダ BoW」が成り立っていたと思います。
 これって本当に素晴らしいことじゃないでしょうか。
 
 
 あとシナリオについて。
 100年前に厄災ガノンに敗北して眠りについていたリンクが目覚め、再度世界を巡って失った100年前の記憶を取り戻しながら厄災ガノンに対抗する手段を集め、最終的にはガノンに挑む――というのが大まかかな流れ。
 これもシステムでルールに則ったアクション/リアクションがあるだけで正当がないのと同様に、ゴールを「ガノンを討伐する」とするのであれば、完全に正しいルートと言うのが存在しません。
 例えば世界の各地で噂される退魔の剣――マスターソード

 代名詞でもある武器なのですが、別になくてもクリアできます。 
 かつて共に戦った戦友の魂が囚われれている四体の神獣を解放することでガノンが弱体化するのですが、別に解放しなくても倒せてしまいます。
 ゼルダ姫と各地を回った記憶をなくしてはいるものの写真だけが残っていて、同じ場所に行くと再起されるのですが、別に取り戻す必要なんてありません。
 当然全てクリアすれば楽にはなりますし、真のエンディングに到達することは出来ます。
 ただゼルダ――ひいてはゲームが――最低限求めてくるのは『今此処に立つリンクがガノンを倒しうるか』、それだけです。

 ――それでも、倒しに来たリンクを信じる、と。
 何でもありの思想が貫き通されており、お見事でした。


 欲を言うならばクリアした後に、平和になった世界を回りたかったなあと。
 そこはDLCの第二部に期待しています。





 どうしても語りたいのはミファーのこと。
 ……ものすっっっっごい、可愛くないですか!!!! 

 お姉さん系幼なじみ、健気、優しい、そして異種。
 ああ、いくら言葉を費やしても、その可愛さに達しません。
 完璧、完璧、そして最高。
 イベントの完成度の高さを含め、至高のメインヒロインでした。


 なので、もそっとアミーボの可愛さが増さないものでしょうか!
【2017年冬発売予定】amiibo ミファー【ブレス オブ ザ ワイルド】 (ゼルダの伝説シリーズ)
 何じゃ、こりゃあああという感じですが、まだ予定ですよね!!
 実際は超可愛いことを期待していますよ!!!!!


 以上。重ねて言いますが、傑作でした。50時間以上でひとまずクリアはしましたが、すべてを味わい尽くした訳ではありません。まだまだ幾らでも遊び方の懐があるでしょうから、折を見て遊んでいこうと思います。

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 OHP-ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド | Nintendo Switch / Wii U | Nintendo


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