牝教師4 感想

 自分でも驚きですが、このタグを使うのは約2年半ぶりとなります。ちょこちょこプレイはしていたのですが、感想まで書きたくなるのは滅多にありませんでした。
 そんなわけで牝教師4の感想なのですが、題名通り美女教師を牝奴隷に仕立て上げるADVとして傑作に仕上がっていました。
 ヒロインの設定は良くあります。子供っぽい性格、言動に棘がある性格、快活で理解力がある性格、厳格な性格、理知的で優しい性格と言った感じで、突拍子の無かったり、逆に抜群に素晴らしいキャラもいません。しかし用い方がキレキレでした。
 ゲームシステムは顔アイコンを選択してイベントを重ねていく遭遇型であり、そこで遭遇を重ねていくことでキャラを知っていき、弱みを掴み、脅して性行為をしていき、最終的な目的は牝奴隷に落とすことです。スタンダードな作りと言えましょう。
 ここでどのキャラクタでも固有の性格が牝奴隷に落ちるのを妨げます。例えば子供っぽい性格だと単純に否定し、言動に棘がある性格だと棘を持つようになったトラウマが邪魔したりとか。一番強い拒絶は、単純な拒否ではなく、快活で理解力があるヒロインが主人公を理解して受け止めようとするもので、この受容は矛先を弱めてしまうのもむべなるかなというぐらいに気持ちの良いものでした。
 しかし全てのヒロインの壁をぶっ壊し、牝奴隷に落としてこそが本シリーズの主人公の証。
 どのような妨害も力づく乗り越え、快楽への傾倒とその否定というアンビバレントな状態に持っていき――遂には奴隷だと認識させます。
 牝奴隷に落とす系のシナリオとしてはこれ以上ないお手本の手つきでした。


 そしてゲームシステムの活用によって、この奴隷へと堕とすシナリオを力強く後押しされていました。アイコンを選択すると前述しましたが、そのアイコンには種類があり、話すか会うかするだけの汎用シーンが展開されるTALKと、シナリオが進行するEVENTとがあります。
 ほぼ全てのEVENTでHシーンがあるのですが、ただ一回HシーンがないEVENTがあります。
 そのEVENTは 「お前を落とす」という宣言だけに使われるのです。
 例えばツンケンしたお嬢様キャラに対して。

【一也】「今のお前にとっては、
    プライドなんて邪魔なだけだ。
     そんな余計なもの、俺が砕いてやる」
【一也】「次の調教を楽しみにしていろ。
     心から快楽を望めるようにしてやる」
【一也】「そして……その時はお前が
     俺に完全に隷属する時だ!」
【美結】「ひううぅ……!?」
 力強く宣戦布告する俺の言葉に、美結はぴくっ、と肩を震わせて息を呑んだ。

 或は理事長である美女に牝奴隷になることで学園は救われると告げ、

【一也】「だからこそ……
     次の調教で、またアンタを気持ちよくよがらせて、
     俺の○○○の虜にさせてやる」
【一也】「そこで、改めて答えを決めるといい……
     それまで返事は保留にしておいてやる」
【優理】「うっ、ひぅぅ……!」
 力強い視線に射抜かれながら俺にそう告げられ、優理はいたたまれなさそうに身をよじり、ただ戸惑いの呻きをこぼすことしかできなかった。
       (注:○○○は引用者の規制)

 その後に直ぐにEVENTに移ることせずに、TALKで落ちる寸前の日常シーンを選べます。そこでは太った男子生徒に押しつぶされるだけだったりすることがあるのですが、その日常がまたぐっとくるんですよ。普通に過ごしていて、まだ主従の関係性は確立していないけれども、ああもうすぐ、視線の先にいる美女が堕ちるのだ、と。
 この堕ちきる瞬間を恣意的に選べ、猶予期間があるのに喝采しました。堕とされる/堕ちると宣言されたヒロインは自らの心と体の様子から恐らく堕ちるのだろうと予感していると考えると、居ても立っても居られないヒリヒリした間となっていましたね。実に妄想力が惹起され、クライマックスに至る前の心の興奮に繋がっていました。


 そして来る、堕ちる時。 

【一也】「――俺の奴隷になると誓え。
     俺のために働き、俺のために身体をささげる、淫らな牝奴隷になるとここで誓うんだ」

 抗う選択肢はどのヒロインにも残されていませんでした。
 いやー、ほんとこの女性教師を「性奴隷になりなす」まで持っていく道筋が素晴らしかった。


 堕ちた後は細かく語るに及ばず。祭りの後としてはしゃいだエロシーンががんがん繰り広げられます。加えてTALKでセクハラしても、嬉しがって受け入れるようになる変遷も見られます。ヒロインごとにオチとかありますが、抜きゲテイストという感じで笑えました。


 あとは抜きゲでよくあるようなお遊びも楽しめました。どのHシーンでも吹かせるのを尿か潮か選べたりだとか、エロイベントを増やすために名作映画のパロAVを集めるのですがどれも頭が湧いた代物だったりだとか、主人公が折り紙好きとか朝起きた時の習慣があったりだとか、作品にとっての良い愛嬌になっていましたね。

 以上。
 BISHOPゲーとして傑作の部類に入ります。マイルドな牝奴隷物が好きなら迷わずお薦め。

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