上野さんは不器用4 雑感

科学部を舞台に、天才だけども極度のヘタレな部長・上野さんが後輩・田中くんに発明品で迂遠にアプローチするというラブコメシリーズの第4巻。 相変わらずのクオリティを保っていました。 出てくる発明品はどうしてそういうの思いついたのと言う自由な発想に…

やがて君になる 佐伯沙弥香について 雑感

やがて私は、沙弥香と呼ばれるようになる。 そして私は、彼女を燈子と呼ぶようになる。 (P211) 佐伯沙弥香の恋愛遍歴――小学生で性に目覚めて、中学生で恋に目覚めて、高校生で彼女に出会う。その一連の顛末を、沙弥香の一人称視点で書かれています。 何と…

ゆるキャン△ 7 感想

女子高生たちがそれぞれのスタンスでキャンプを営むシリーズの待望の第7巻。 本作ではなでしこがとうとうソロキャンに挑みます。 いやはや、非常に素晴らしい巻でした。 なにがってそりゃ、志摩リン×桜さんですよ!!!!!!!! 個人的に一押しカップリン…

君が電話をかけていた場所/僕が電話をかけていた場所 雑感

人魚の伝説が流布される田舎町。顔の大きな消えない痣で鬱屈していた少年は得体の知れない電話からの指令を受ける。かつて救いとなった少女と再会して恋に落とせるかどうかを賭けよう、と。受けた翌日、顔の痣が突如として消え、世界が一変する―― これまで同…

いたいのいたいの、とんでゆけ 雑感

主人公の青年が轢き殺した少女は自分に起こった出来事を<なかったこと>に出来た。その能力がもたらす10日間の猶予で、少女の復讐を手伝うことになる―― その少女が心から強く願えば世界に<なかったこと>になる能力をガジェットに、青年と少女の犯罪同行を…

古見さんは、コミュ症です。 10 雑感

2年生への進級、親しくなれた友人とクラスは分かれ、また1からの出発。そして新しい友達が―― 相変わらず人恋しいけど人付き合いが苦手で、でも少しだけ成長が見られて、と古見さんの新たな1年が始まる巻でした。 進級に合わせて9巻まで慣れ親しんだ女性キャ…

少女妄想中。 雑感

百合小説短編集。 4編収録されていますが、最後の短編はそれまでの短編3編のエピローグ集みたいなものですので、実質物語は3つとなります。それぞれ筋は独立していますが、登場人物が緩く共通しています。それが本作のキャラと読み方に深みを与えていました…

折れた竜骨 上・下 雑感

1190年ブリテン島の東にあるソロン諸島の領主ローレント・エイルウィンは敵の襲来に備えて戦の準備を行っていた。そこに恐ろしい暗黒騎士が暗殺のため近づいているという警告を受け取る。しかし、その夜、エイルウィンは変わり果てた姿で発見されてしまう。 …

やがて君になる6 雑感

生徒会の演劇の舞台が幕を開ける。 そして物語は新たな局面へ―― この巻を読んだ想いを一言で言えば『好き!!!』となるのですが、それだけで終わってはなんなので、もう少し言葉を無駄に費やしてみます。 いやだってほら、この巻を読んだら、周到に用意され…

コロロギ岳から木星トロヤへ 雑感

2014年2月の北アルプスに位置するココロロギ岳の山頂観測所と、2231年2月の木星前方トロヤ群のとある惑星に打ち捨てられた宇宙船とが、時間を自由に移動する細長い生物が偶々"引っかかった"ことによって繋がってしまう。 このままではその生物が地球を壊して…

弱キャラ友崎くん LV1~6 雑感

冴えない男子高校生・友崎文也は格闘ゲーム『アタックファミリ―ズ』のオンラインランク1位のnanashiだった。彼はランク2位のNONAMEとオフ会をすることになったが、現場に来たのは同級生の美少女・日南葵であった。 そのオフ会をきっかけに、人生はクソゲーだ…

地球・精神分析記録 雑感

SFに入ったのはヴェルヌからで、凄いジャンルと感じたのはホーガンから。 でもSFって格好良いんだと思うようになったのは、日本では山田正紀作品、海外ではコードウェイナー・スミス作品に出会った時のこと。痺れるような格好良い文章で、唯一無二の世界を巧…

公正的戦闘規範 感想

5編が収録されたSF短編集。 この作者の作品はこれまで数冊を読んでいますが、「テクノロジーの先行した進化と、人間の適応、世界の変革のきざし」という流れが多いです。その上で来たるべき未来が明るそうに見えるのが特色と思っています。人間の理解力を超…

卯月の雪のレター・レター 雑感

短編小説集。 ミステリかつ青春小説となっており、全5編ともに高校生~20歳前半と若めの女性視点から語られます。いずれも派手な犯罪は起きず、日常の――その視点人物にとっての、日常――の謎が基本です。 もう少しだけ踏み込むと、全てで叙述トリックが用いら…

アメリカ最後の実験 感想

ジャズの名門<グレッグ音楽院>ピアノ科の受験の為に訪米した日本人青年・櫻井脩。 彼の演奏のモットーは『音楽はゲーム』というものであり、ルールに則って演奏すれば心を込めなくても音への感動という目的に達するとしていた。 しかし父親が発明した<パ…

星界の戦旗VI 雑感

アーヴの帝都・ラクファカールが陥落し、帝国は散り散りに分断された。 ――10年後、アーヴの攻勢が始まる。 前からもそうでしたが、戦争SFとしての貌が全面に出ています。 広大に過ぎる宇宙で<門>を遠く隔てた味方の別方面の安否さえ定かではなく、四か国が…

開かせていただき光栄です―DILATED TO MEET YOU― 感想

18世紀のイギリスでは解剖学は下に見られ、研究ための遺体を手に入れるのも一苦労だった。 ダニエル・バートンの解剖学教室が、墓場から違法に購入した妊娠6か月の妊婦の死体を解剖しようとした時、治安隊に踏み込まれる。 死体を特殊な暖炉に隠して事なきを…

死の泉 雑感

ナチスが作った女性福祉施設<レーベンスボルン>を扱った小説 『死の泉』を和訳した本である――という体裁の小説。 その上、原作『死の泉』は戦中に<レーベンスボルン>で子供を産んだ女性の手記と、14年後に<レーベンスボルン>で起きた事件を追うことに…

聖女の島 雑感

31人の不良の子供を元炭鉱島で再教育する修道会のプログラムは破綻し、3人が死んだ。 もう一度繰り返そうとする施設長の元に修道女が送りこまれる。 炎上したホームを再建しプログラムを再開した時、死んだ3人が帰ってきて本当に31人の子供の再教育が繰り返…

倒立する塔の殺人 雑感

舞台は第二次世界大戦戦時下の日本の女学院。 「倒立する塔の殺人」と表題され奇特な書き継ぎをされたリレー小説は過去の過ちを暴くものだった。 防空壕に入らず空爆で亡くなった少女と、人知れず失踪した少女の謎を解くために、2人の少女は物語を読み進める…

鬼滅の刃 1-12 雑感

人を喰う異形の鬼がいた。特別な刀で頸を切り落とすか特殊な方法でしか斃せない、人間の敵であった。 少年・竃門炭治郎は突如として鬼に家族が襲われ、妹は鬼に変化させられる。 妹を鬼から人に戻す方法を探すため、また妹を共に居ても良い鬼であることを証…

巨神計画 上・下 雑感

――ほかになにかいえることは? ――だいたいそんなところです。人類に知られているあらゆる装置で数カ月間調べたあと、わたしは自分たちが壁に突きあたっていると感じました。わたしたちの立てた問いが間違っていることはわかっていましたが、なにが正しい問い…

私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!  1-13 雑感

最近、百合作品の一つとして本作品が挙げられるようになっていました。しかし1巻が出た時の印象ではぼっちネタを少女でやった変な作品で読んでみたけど合わなかったなーというものであり、そこから大きく外れていて、首を大いに捻ってしまいました。ただどこ…

バーナード嬢曰く。4 雑感

女子高生2人をメインに、読書家の生態をネタとして扱う短編集の第4弾。 あるあるネタは当然楽しいのですが、読書するJK組――神林と町田の関係性は百合的に美味しいものがあり、それも新刊ごとに色濃くなっていくのでもうありがとうございますと言う感じでした…

今この漫画が熱い(自分の中で) 3

今この漫画が熱い(自分の中で) - ここにいないのは 今この漫画が熱い(自分の中で)2 - ここにいないのは 5年ぶりの3回目。連載中で追っているシリーズから単発の記事を書いていないものを適当にピックアップしてみました。 アオアシ 現時点で13巻まで発…

古見さんは、コミュ症です。 9 雑感

シリーズ物の途中から一気に購入して読んで嵌った漫画の最新刊が予想以上に素晴らしかったことは、漫画読みとして最上に幸せな体験の一つです。 古見さんは、コミュ症です。 1-8 雑感 - ここにいないのは そんな訳でラブコメとしてぞっこん惚れこんだ古見さ…

夜間飛行 感想

ブエノスアイレスの空港で全てを統括する責任者の一夜と、発着する夜間便のそれぞれの道行を描く小説。 磨き上げられて綺麗に修飾された散文で記される内容は独特の魅力がありました。 形容するなら、静かで、つよい。 大声でわざとらしくわめくのではないの…

あつまれ!ふしぎ研究部 1-3 雑感

催眠術好きの大原ことね、マジック好きの神田千晶、オカルト好きの二宮鈴の3人の美少女らがそれぞれの趣味を部活として追い求めるために立ちあげた「ふしぎ研究部」。たまたま部室に立ち寄った五領大祐が廃部を免れるために無理やり入れられたことから騒がし…

ヴァンパイア・サマータイム 雑感

人類の半分が吸血鬼になった現代日本。同じ場所で、人間は昼の世界に、吸血鬼は夜の世界に住み分けていた。 夜が短くなる夏、夜に眠れない昼夜逆転の性質を持つ男子高校生・ヨリマサは毎夜コンビニで紅茶のペットボトルを買っていく女子高生・冴原を気に掛け…

白熱光 感想

百万年間以内でカタログ化されていない未知のDNAで汚染されたメテオはどこからきたのか? 〈白熱光〉に浮かぶ岩石に囲まれた世界で『重さ』に興味を持った一人の変わり種が打ち立てた物理法則を記述する原理は正しいのだろうか? そんな、銀河を股にかけてメ…