ふたりべや7 雑感

 高校生から始まった桜子とかすみの同居生活も6年目。大学2年の学園祭~大学3年の秋までを描いています。
 就活が始まってかすみが黒染にしたりと変化はあるけれど、どんなときにもどんなところにも一緒に行動するのは変わらず、桜子とかすみの仲は緩やかに深まっていきます。
 この同居暮らしで培われる関係性の在り様は美味で、『やがて君になる』『あの娘にキスと白百合を』が完結した現在、シリーズ物の百合作品の3指には必ず入れるぐらいに好きなシリーズです。

 本巻でもどのエピソードも良く、おそろいのサムリングを作ったり、高校時代の友人をいきなり呼んで食べ放題のおでんを食べたり、酒でたぷたぷのかすみのお腹をなでたり、新しいブラを買いに行ったりと、実に楽し気です。
 中でも取り分け素晴らしかったのは、潮干狩りの話。

 kindle No.56)

 2人で夏の海に遊びに来た一幕なのですが、2人の間のつややかさがこれでもかと発揮されていました。
 五感に訴えかけてくるとはこのことかと。
 汗で透ける軽装、シャワーの流れの強さ、目の前にある裸、手からぷんと薫る潮の匂い。
 いやはや。読む幸せを存分に享受させてもらいました。


 以上。前と同じ締めになりますが、今後も末永く続いて欲しいシリーズです。

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  ふたりべや6 雑感