SILHOUETTE感想 

 まず初めにMTさんに感謝を。コメントしていただけなかったら、アンインストして投げ出していました。
 それで感想ですが使われているがジェットをバラさないようにしたら、妙に歯切れの悪いものとなってしまいました。展開は明かしていることを承知の上でお読みください。ではどうぞ。

  • 感想

 1つのゴールに向かうシナリオがあり、そこから降りると各ヒロイン(5人)のルートに入る形式です。
 根本のネタが明かされる前に降りる2つのルートはこのゲームに組み込んだ理由が判りませんでした。設定と何にも関わらない単なる恋愛物(至極陳腐で最低と付け加えられますが)上に、全体の構成を鑑みると意義がありません。前提として麻弥と付き合う所まで行かないせいで、後々語られる切実さがぼやけています。実は誰も傷つかないハッピーなお話であるのは判るのですが、せめて1人ぐらいにしてもらえば・・・・・・


 それで根幹に関わる他のルートはと言えば、意外と良かったです。ネタが明かされた後に、憧憬の初恋、姉への愛情、美少女からの一目惚れ、全てに関する主人公の記憶を嘘に塗り替えられ、主人公は打ちのめされるのですが、その痛切さの与え方が見事でした。ただ姉への愛情が主人公にとって恐らく一番の欺瞞だったのでしょうが、作品の表現としてはややありきたりです。むしろ、一目惚れされた仮初めの世界では一番大事な記憶だった初恋が蔑ろにされ、本当の世界では一目惚れした相手からは侮蔑されるが、実は初恋こそが近くにある(本人は気づきませんが)、というコントラストが鮮やかでした。そういう対象の取り違いは他作品でも見たことはあるのですが、この作品が最も美しく決めています。歩道橋で落ちた後のラストが弱かったのは残念ですが、それなりに締めたのではないでしょうか。

 
 文章は最後まで前述通りであり、最低でした。


 以上。後半の4人だけならそこそこ優良作品でした。が、最後に1つ疑問。玲美の右手は結局なんだったのでしょうか?(能力を持つ人間を見分けるための餌?)


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