7代目のとまり![めいびい短編集] 感想

 作者が初めて仕事で書いたエロマンガ(平成17年)から平成21年のものまで4年の間に書かれた短編を集めた短編集。収録されているのは以下の全11編です。

 7代目のとまり 第1〜3話
 はじめてと、1〜3
 サンディ、ゴーホーム!!
 メテユンデ
 パステルあいぼりぃ
 忍者少女、まかりとおる!!!
 80D

 

 黄昏乙女×アムネジアの出来が良かったため購読に踏み切りました。「黄昏乙女×アムネジア」の黒髪や黒タイツや腋などによる間接的な性的表現はそれはそれで良いのですが、やっぱりそうしたそそるパーツを用いた直接的な性的表現、つまりはエロが読みたくなるのが人情です。
 そして本書はその欲求に充分に応えてくれました。


 まず表題作の『7代目のとまり』は主人公・直樹のもとにツインテールの美少女・とまりが突然やって来て、直樹はとまりと姉的存在の短髪美少女・京子との間で挟まれるというコメディ。コメディのネタのメインは突然やって来たツインテールの美少女にあります。家に呪いをかけられていて命じられる儀式に従わないと死んでしまうというもので、冒頭で突然現れてさっさと心臓が停止するのにはインパクトがありました。それで文書に浮かび上がっていた命令は

 精ヲ肌ニ受ケヨ

 というもの。後は当然ぶっかけるのですが、京子は直樹を溺愛していてノリノリで出させようと手で手伝うのですが、いつもより巨大なモノといつもより早いフィニッシュに驚きます(平均を知っていたのはまあ精通から京子お姉さんがお世話していた訳です)。自分に興奮したものと京子は自己満足に耽るのですが、ところがどっこい心臓が止まった状態のとまりに実は既に心入していた――となります。以降は儀式の為に性交してこようとするとまりと、妨げて直樹の初めては自分がいただこうとする京子の競い合いが始まります。実に羨ましい。
 まあ兎も角二人ともビジュアルは黒髪が映えていて、目力があり、いい体をしているという作者の味が良く出ていました。顕著なのはぶっかけるシーンで着崩した和服と合わせ大層エロい絵となっていました。また顔に飛んだままにやりとする表情にも魅せられました。そうしたヒロインのふとした表情の魅力がこの作者を好きな理由の大きなウェートを占めています。
 しかし本作の実質的な性交シーンは…………。ええ、読みたいかどうかと聞かれれば、いまいち読みたくないからいいんですがっ
 

 『はじめてと、』はカメラの前で初体験をいたさなくてはならなくなった初々しいカップルを描くコメディ。これまたヒロインが身体と性格の両方で魅力的でした。身体は当然黒髪で後ろでまとめていました。特徴なのは左目尻の黒子で、横髪に隠れたり、出たりするのがアクセントとなってキュートでした。性格は思い切りよく彼氏の前で脱ぎながら恥ずかしがったり、彼氏を想って毎晩ないたり(漢字は泣/啼のどちらかエロマンガということで推測を)する所が可愛かったです。エロは初々しいなあぐらいでした。


 『サンディ、ゴーホーム!!』もコメディ。巨乳金髪ツインテールの外人と、ツンデレ貧乳でデコを見せる肩までの長さの黒髪の妹的存在と3Pします。髪型の対比もあり、普通にエロかったです。


 『メテユンデ』は双子物。黒髪ではありませんでしたが、違う意味で身体的なインパクトの残る短編でした。


 『パステルあいぼりぃ』、『忍者少女、まかりとおる!!!』は初期の作品で絵も話も今ひとつです。進歩の度合いは感じられました。


 『80D』。短いですが傑作でした。黒髪ロングで黒タイツを履き、きつい顔立ちをしたクール系眼鏡美少女が強気で奉仕を強要してきます。それだけでも良いのに、攻められる立場に立つと、嫌がりながらもきつい顔立ちが快楽に解けて行き、その流れの描写が見事でした。しかもフィニッシュも黒タイツと対比的なただごとではないエロさでした。素晴らしい。
 後書きに書かれていたアフターストーリーをおまけでいいから読みたかったですね。


 以上。絵が趣味に合うなら迷わずお薦めです。

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 7代目のとまり! (ヤングチャンピオン烈コミックス)