- 感想
本作の販売はやや紆余していて、同人で18禁ADVとして制作されたKiller QueenがPS2にリメイクされ、今回18禁PC版に移植されました。
同人版は健速シナリオなので当然ながらプレイしたことがあります。SAW、バトルロワイヤル、クリムゾンの迷宮など言うに及ばず多々あるサバイバルレース物の一つではあるのですが、健速的に処理される知力でも体力でもなく人間力で生き延びていく主人公たちの物語は信者として楽しみました。しかしエピソードが2本しかなく魅力的なキャラクタをクリア出来ないのは物足りず、同人からPS2版にリメイクされた当初からPC版への移植を待ち望んでいました。そんな訳で移植が発表された時は嬉しかったですねー
さて、それで移植されて4エピソード5ルートとなり、CGも歌も増えるなどボリュームが上がった本作をプレイしたのですが、それなりに満足しました。
もっとも見たかった麗佳シナリオでは麗佳デレがありますし、渚・かりんルートもそれなりに処理されていて、クオリティが低いわけではありません。最終ルートでは同人版で物議をかもした(かもしれない)とある登場人物が180度設定が変わって登場するも、設定・人物を目一杯使用した過不足なしのグランドフィナーレとなっていました。特に選ばれた理由と配られたカードの理由はいい感じに腑に落ちました。主人公の人間力描写も何時ものようで、ファンとして安心しました。
しかし最終ルートの描写があっさり過ぎて燃えないとか、解決の仕方が対抗力として組織が必要なのはわかるけどもうちょっと頭使おーよとか、細かい所で不満があるため満足度はそれなり程度に止まりました。健速作品に求めるものではないと片づけることも出来ますが、手垢まみれだからこそエンタメ的なセンスが問われる題材を選んだからにはそのジャンルとしても楽しみたかったです。
エロは求めるもの作品ではないですし、CGは好みで分かれるのであれですが、個人的には麗佳狂乱チックな絵は以外では合わなかったということで。
システムの面ではPDAに関してもっと工夫出来たはずです。設定上ルールの確認だけでは惜しい。エクストラゲームのアニメーションを作ってもよかったですが、まあ下手なものよりは今のままがいいのかもしれません。
以上。サバイバル物、健速シナリオのどちらとしても中途半端ではありますが、そこそこ楽しめるとは思います。
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