お前は俺を殺す気か 1 雑感

 優秀なデザイナーの事務所に一人の怜悧な美女・橋本雪江が応募してきた。独特の才能があり即採用されたのだが、勤めるにつれて次第に彼女の/彼女『たち』の異様さが浮かび上がってくる――


 帯と表紙でネタバレしているのでさくっと言ってしまえば、求人が一人だったためにその事務所に勤めたかった双子は交互に出勤していたのです。
 双子/橋本姉妹はどちらとも受け答えはかなりツンケンしており壁があり、怜悧な美貌と合わせて、かなりとっつきにくいタイプです。けれどもやはりそれぞれに個性があり、性格面では抜けていたり、しっかりしていたり、結構計算高かったり、意外に純粋だったりします。或いはデザイナーとしてのセンスも違いがあります。
 そんな似ているようで、似ておらず、それでも共有する部分がある双子の仲は・・・まあ控えに言ってもグチャグチャ。『姉と一緒で無いと眠れない』『妹離れしようと男を漁る』うんぬんと書き出してしまえば相互依存とくくれそうなのですが、何せ20overの彼女たち。20年以上の時が嵩じて、何時からこうなったのかもうお互いにも判らないぐらいに拗れていました。
 期せずしてその間に挟まれることになったデザイナーは胃を痛めつつも、彼女と、彼女たちに惹かれていき、『2』だった所へ『+1』として関わっていきます。・・・・・・余計拗れていくのが目に見えており、両方と男女の関係になったことと合わせ、これからどう歪んでいくのか/あるいは倫理的に正しく再構築されるのか、楽しみです。
 

 とまれ。美人の双子を雇うわけです。つまりはこれが
 
 こうなります。
 


 ――――――なんて、甘美な。
 2人のツンケンした美女に囲まれての胃の痛い仕事風景を眺める、それだけでもご褒美のような漫画でした。

 
 以上。色々な意味で掲載誌が『楽園』らしい漫画でした。これからの破局に期待。あと3P、げふんげふん。
 

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