やや修正。
- 感想
一、常にフリフリをまとい。
一、群れは多くて二人まで。
一、僻み嫉みは当たり前。
一、欲しけりゃ、ごねる。根性で、得る。
から始まる母の訓えを守るゴスロリ少女エリカと、ゴスロリファッションの少女ばかりを狙った連続婦女暴行事件・通称『ゴス狩り』を調べる少年直都が出会い、共にゴス狩りを調べていくという内容。
ジャンルとしてはサスペンスに分類されるのですが、色々な所でイイ感じに箍が外れています。倫理なにそれ食べれるのと言わんばかりに、登場人物全員がともするとインモラルな行動に突っ走ります。
例えば、
「じゃあ……○○○○作戦、開始だ」
「いざ……○○○○……」
○に入る4文字はご想像にお任せしますが(英語だとdisposal of the dead)、気持ち悪がりながら同時に冷静に行う様子はもう……。最中に口ずさまれる歌もセンスが栄えていて、そんじょそこらのB級ホラーも顔負けです。で、袋詰めにした“あれ”の処理をブラックコメディで流す時点で引きかけているのに、なおかつそこからまだ先に混沌度が頂点に達するイベントがありました。悪ノリの極致なんで、もう見てくださいと薦めるしか言葉がありません。
とまあピークにあたる所を紹介しましたが、他のシーンもそこかしこで見ごたえがあり、何というかグッドエンドでさえヒロイン虐殺とは良い意味で感嘆しました。
そして計算しているのかしていないのか何処まで行っても、頭から否定する程には悪感情を抱かせない範囲に収まっています。そのシナリオのバランス感覚は見事でした。
なおかつ弁当、ラーメン、スパといった小ネタの挿み方が良く、物語全体に大きなトリックを仕掛け、伏線回収をきちんとなし、着地も綺麗と文句なし。ゴスロリ関連も物語の一要素として違和感なく描かれていました(私のイメージはもっぱら嶽本野ばらなのですが
以上。素晴らしい怪作でした。次回作も期待大です。
以下妄念。
エリカの調教シーンをFDで見たい
- Link
OHP 01-Torte