恋姫無双 感想

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 三国時代の武将は全員女性で、彼女たちのハーレムを作るという内容。どうでもいいレベルの戦記パート&ヒロイン選択性の萌えパートというノベルと、間間に挟まれるシミュレーション風のゲーム部分に分かれます。


 まずゲーム部分から語れば、かなりげんなりさせられる代物でした。方式は10通りの隊列と3通りの攻撃方法から選択するというレパートリーの多いジャンケンのようなもので、それで5万程の敵をちまちまと削っていきます。約20ターンぐらいかかります。その間画面は減った兵数分だけ隊列に虫穴が抜けていくだけです。雰囲気作りとアクセントとして入れたかったのは判らないのでもないですが、どうしてあえてそのような地味な反復作業でしかないものとしたのでしょうか。悪い意味でプレイヤの手を介入させ過ぎでした。1週目だけというのが救いですが。
 クリックさせる手を止め、リフレッシュさせるのが目的ならば、例えば条件付けだけして結果が出るまで介入させないセルゲーム方式にした方がまだマシだったかと。絵的にもより映えたでしょうし。


 シナリオについて。まずヒロインですが、ロリ〜年上、貧乳〜巨乳、双子メイド、ショタ、ツンデレ、小動物系など大体の要素は揃っています。それでヒロインの属性に合わせた萌えシナリオとエロシーンがきっちりとまとめられています。凡百のシナリオ物で頻発されるような、最後の最後で神の手により処理される鬱イベントもないですし、ひたすら愛でていればOK。これが関羽で、それが曹操で、あれが董卓かぁ・・・・・・とか考えさえしなければ、誰かのキャラクタとシナリオは気に入るでしょう。個人的には趙雲こと星が一番でした。さっぱりとした性格の持ち主の忠義が結構上手く書けていました(うたわれるもののカルラっぽくありました)。
 内容は複数ライタのために細部や武将の強さで食い違いがありますが、これも気にしたら負けです。そういうこともあるという廣い心を養いましょう。主人公が王として自国を拡張していく戦記パートは一本道のシナリオの柱にあたるのですが、初めに語ったようにどうでもいいレベルです。インフラ、戦術なにそれという感じ。孔明の役立たずぶりには暗い感情が湧いてきましたが、“はわわ”ですしねー。
 他に技術的な面で褒める所を探せば、このゲームが成り立った原因まで語られる最終のハーレムルートの処理の仕方に感心しました。もう一歩踏み込むとプレイヤの存在にまで言及せざるを得ず、メタメタにグダグダになっていまう所をよく踏みとどまりました。手垢まみれの議論はこのゲームには必要ないでしょう。


 絵と音楽は普通にレベル高かったです。システムに関しては非アクティブ時作動が欲しかったですね。


 以上。一風変わった、しかし萌えられるゲームでした。 

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