季節はGWから梅雨、新しいクラスメイトと友情が芽生え、かつてのクラスメイトとも友好を深め、友達の輪は広がっていく――
古見さんシリーズは、私にとっていま最も最新刊を心待ちにしている作品に躍り出ており、しばらくトップを譲っていません。
毎回毎回待った甲斐があるトキメキをもたらせてくれることのなんと幸せなことでしょうかね。
そして、今回もやっぱり凄かったです。
語彙が消え失せるのですが、古見さんの破壊力がやばい。
天体観測に誘う古見さん、山小屋で只野くんを一緒の毛布でくるまるように誘う古見さん、唐突に和服に着替えさせられた古見さん、etc、etc。
可愛く、麗しく、何より一緒に日常を過ごしたいと思う人間の魅力を見せつけてくれました。
ただですね、それはまあこれまでの作品群からわかっていたことであり、若干新規性に欠けていました。そのままでは古見さんの母親の告白とかエピソードも面白かったし、今回は普通に面白かったな――で終わるところでした。
そんなはずがなく。
巻としても終盤、終わりかけの何気ない雨の日の、何気ない朝の登校シーン。新しい傘に浮かれる少女に、少年がさらっと喜ばせる声をかけます。
(p174)
ここからの一連の流れといったら、ほんともう。
まさかここでと無防備に食らってしまい、エモーショナルセンサがはじけ飛ぶかと思いました。
いや、素晴らしいトキメキをもたらしてくれると信じていますが、いやはや参りました。
以上。堪能しました。また次巻を待ちのぞむ日々が始まります。
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<過去感想>
古見さんは、コミュ症です。 1-8 雑感
古見さんは、コミュ症です。 9 雑感
古見さんは、コミュ症です。 10