女の園の星 3 雑感

 女子高を舞台とし教師の星先生を主人公に描くコメディの第3巻。

 本シリーズの笑いの秀逸なところはローテンションなカオスのシチュエーションを作るのが上手過ぎる点にあると思っています。
 1巻のつまらなくて意味不明な作中作とか、2巻で卒業アルバムの写真でなぜクワガタが肩にのっていたのかとか、読んでいるときも吹き出し、読み終わった後しばらくしてあのシチュなんだったんだと思い返してふっと笑いがこみ上げます。
 そしてこの話が自分の笑いのツボだったと笑いながら人に薦めやすい作風であり、個人的には上品なコメディの一つの理想のような作品です。

 この3巻目でツボに嵌ったのが14時間目の三者面談の話。
 何故かお兄さんとお爺さんの両方が面談にきてわけのわからない話をしていると、隣のクラスから赤子の泣き声が聞こえてきて、そして笛の音が吹き抜ける――という、静かで騒がしいなんだこれという展開。ほんと最高でした。


 以上。今後も楽しみにしたいシリーズです。

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