連続>>>レイプ 感想

  • 感想

 今回使われているギミックは人格転移。主人公の人格がある身体で触った相手に人格転移が出来るというルールの下、ヒロインたちに復讐していくという内容。


 いやはや、ゲーム全編にしかけられた大トリック、伏線の数々、それに呼応した凌辱――というように時間封鎖の作風に惚れこんで過去作を買った身としては期待した以上の手応えに大満足でした。


 ヒロインはタフな少女揃い。各々が信じる人、明確な夢、守る心、強烈な自負に支えられた行動原理に基づいてブレないため、深い描写がある訳ではないのに存在感が出ていました。
 そのヒロインたちを凌辱するエロシーンは全てが執拗に精神破壊を目論まれています。レイプされて飛び込んだ交番先でも襲い疑心暗鬼にさせるとか、体を操って売春させている最中に目を覚まさせるとか、更にハードなものまで色々。
 そして彼女たちはなかなか堕ちない為、エグい所までエスカレートしていきます。しかしグロや身体破壊といった下手に地に足のついてないことはしないので、シナリオの方向性と合致し、最終的な取り返しのつかないことをしてしまったという衝撃が強まっています。
 にも関わらず真相が明かされると拍子抜けするほど簡単に痛みのある青春物に帰着します。時間封鎖でもみられたのですが、トリックのおかげでヒロインたちが主人公の行為を裁く権利を持つようになるのは滅多に見られない趣向でしょう。


 実の所、凌辱のエクスタシーの呆気ない消失はプレイヤにとって冷める要素以外のですが、あえて挑む姿勢に惚れました。時間封鎖とも共通するトリックの無駄のない使いようと合わせて、今後研ぎ澄まされていったら前代未聞の奇作が生まれるんじゃなかろうか――と妄想しました。

 
 文章は内容とシンクロしていると言えなくもないですが、淡白過ぎるきらいがあります。


 絵は白目をむく少女が好きなら気に入るでしょう。


 以上。強気な少女を壊すのが好きでなおかつ変なシナリオに耐性があるなら超お薦めです。

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posted with amazlet at 10.03.12
STELLAR (2007-03-23)