1. グリザイアの迷宮(FrontWing)
2. 魔法使いの夜(TYPE-MOON)
3. 母娘乱館(ALICESOFT)
4. ギルティクラウン ロストクリスマス(Nitro+)
5. MONSTER PARK 2 神々を宿した乙女(Trois)
6. この大空に、翼をひろげて(PULLTOP)
7. 月に寄りそう乙女の作法(Navel)
8. はるまで、くるる。(すみっこソフト)
9. 英雄*戦姫(天狐)
10. 特別授業3SLG(BISHOP)
- 前置き
そんな訳で2012年にプレイした美少女ゲームを振り返ってみます。
今年は18禁にカテゴライズされない、一般ADVの話題作が多く出たように思います。『魔法使いの夜』を筆頭に『ギルティクラウン ロストクリスマス』、『すぴぱら』、『Dies irae Amantes amentes』、『東京バベル』、『D.C.III』など、量・質共にかなりの豊作年度になったと言っていいでしょう。
個人的にはそうした一般ADVと傑作は無いにせよ秀作はそれなりに出ていたエロゲ分野合わせて、そこそこ満足の行く年でした。ただし、いろとりどりのヒカリ、かみのゆ、古色迷宮輪舞曲、黄昏のガクトゥーンはプレイしきれなかったのは悔やみたいですね。
さてそれでは、プレイした中から面白かった作品を以下に選んでみました。
- 1.グリザイアの迷宮
3部作の2部と言うことで、繋ぎの役目ですが、上々に勤め上げました。雄二過去編では1人の男の子が伝説的な兵士になる骨太なストーリーを堪能出来ますし、ショートショートではこの世の物とは思えないオフビートでインモラルなやりとりが披露されます。どちらもこれが味わえるのはグリザイアだけ!と言いたくなるぐらいでした。果実は成り、迷宮を越えて、楽園に至る3作目を楽しみにしています。
- 2.魔法使いの夜
長い時を経て漸く形となった現代伝奇、或いは魔女と魔法使いと草食系男子のお話。卓越した演出・面白いシナリオ・美麗なグラフィック――見事にエンターテイメントをしていました。総合力の高さは余人の追従も許さないレベルでした。
なお、つくりものじの才能が爆発した演出は必見ですが、これはオーパーツなので、他の戦闘ADVでは無かったことにして評価していくしかないかなと思っています。
- 3. 母娘乱館
NTRれるのが嫌ならば、防いで見せろ――!
いかにしてNTRを妨害するのか、あるいはいかにしてNTRへと誘導するのか、相反するプレイ目的に合わせて、行動が柔軟に変えられるSLG。自由度が高くエロいというアリスソフトの美点が発揮されていました。大帝国で下げた評価を持ち直させられました。このレベルで超昂シリーズの新作を出して欲しいですね。
長い感想は→母娘乱館 感想
もの凄い久々に鋼屋ジン節を堪能しました。
鋼屋さんは個人的に運命に叩きのめされながら足掻く姿を書かせれば右に出る者が居ないと思っています。そして本作は、作中内の運命と作品外の筋書きの相克によって高みに登り切った『竜†恋(Dra+KoI)』以来の達成なのですが、デモベでぶち破った"循環"を再び形成したのだととっています。だから次はまたぶち破る作品を出して来るんじゃないかなー、来て欲しいなーと妄想しています。なので、来年こそはドグラQを。
長い感想は→ギルティクラウン ロストクリスマス 雑感
- 5. MONSTER PARK 2 神々を宿した乙女(Trois)
質は平凡でも、量が嵩じ過ぎれば平凡であることを振り切ってしまう模範例。
本作は異種姦がメインテーマなのですが、莫大な数の異種姦シーンを矢継ぎ早に繰り出し、息つく暇を与えてくれません。緩急の妙何それ美味しいのと言わんばかりです。蜥蜴キター! 蜂キター! 蠅キター! オーガきたー! 植物がイター! ・・・もう、連続して来すぎであり、何にヤラれたという事実を整理出来ません。このプレイヤの混乱と、ヒロインがヤラれ過ぎてパーになっていく過程とが合い合わさって、曰く言いがたい一体感が生まれてしまいました。
プレイすることですさまじいトリップを得るので、なかなか元の性交の受容体勢に戻れない危険な作品でした。プレイするなら覚悟をもって臨むのをお薦めします。
- 6. この大空に、翼をひろげて(PULLTOP)
気持ちの良い青春物。万人にお勧めです。
長い感想は→この大空に、翼をひろげて 雑感
- 7. 月に寄りそう乙女の作法(Navel)
女装物の名作群に新しく名を連ねた作品です。純愛物が好きなら、ユーシェとルナルートプレイだけでも元が取れると思います。
長い感想は→月に寄りそう乙女の作法 雑感
- 8. 英雄*戦姫(天狐)
遊べて面白い地域制圧型SLGになっていただけでもう拍手喝采であり、なおかつ大槍絵が絶好調なのですからほとんど言うことありません。次回作では大槍絵で義経のエロがありますように。
- 9. はるまで、くるる。(すみっこソフト)
"なぜ山の畦道に魚が落ちているか"の謎から解け得たかもしれない設定に賛辞を。瑕も多いですが、はっちゃけたエログロの前半とはっちゃけたSFの後半のアンバランスさが魅力かと。
- 10. 特別授業3SLG
今までBISHOPはマップ移動により時刻に従って配置されたヒロインに遭遇してエロに持ち込むナンパ物の亜流であり、移動によりアイテムを得てエロにバリエーションを出していました。今回はそこにエロのプレイ回数によりレベルが上がり、エスカレートしていく様を数値化したSLG要素を盛り込んできました。狙われたとおり、セレンなどの古き良きエロSLGを思い起こさせる良作になっていました。
- まとめ
以上、10作を上げてみました。今年発売の作品以外では『翠の海』(感想)、『いろとりどりのセカイ』(感想)、『神聖にして侵すべからず』(感想)、『塵骸魔京』(感想)が年間ベスト級に面白かったですね。
来年も又面白いエロゲに出会えますように。