テレビCMを見て、白雪姫をアクションにしたのか! 馬鹿っぽいけど見てみたいと思っていました。
で、時間が空いたので見てきました。
感想はと言えば"・・・・・・しょっぱいものを見てしまった"というのが正直なところ。
けっして出来が悪い訳ではありません。描こうと思ったことがさっぱり描き切れていないシーンが積もって積もって山積みになり、流してみると全く持って浅いシナリオ展開に成りは果てたと取りました。
- 女王
まずスノーホワイトVS女王という構図を作ろうとした努力について。主人公のスノーホワイトに匹敵するぐらいのボスとしての女王を成り立たせようとしたみたいなのですが、割と無惨に失敗していました。滅ぼされた村の末裔として"世界への復讐"を果たそうとする背景をつけたのは良いでしょう。断片的に徐々に語り、なおかつほのめかす程度というのもそこまで長くない枠の中ではいたしかたないでしょう。問題なのは世界への復讐をなしえつつある描写が薄いことでした。個人単位では美女を集めてエネルギーを吸い取ったりして悪役っぽいのですが、悪政による社会そのものへのダメージがあまり描かれていません。ところどころ町の衰退具合で推し量れなのかもしれませんが、それも国の中で有り、外・他国への影響が不明なのが勿体ないです。"自らの美貌を追い求める悪女"から"世界の敵"へステップアップさせようとして、中途半端な所で止まってしまったかなと思います。
- 映像
この映像を撮りたいという熱意は感じました。しかしそのせいで突っ込みどころ満載になっていました。
ヒロインが白馬を駆って逃げるシーンをやりたいかったんでしょうが、溺れて這い上がった崖にたまたま白馬がいるのはどうかと思います。あとファンタジーなんだしデカブツと戦わないと考えたのか知りませんが、脈絡無く出てくるトロールが脈絡無く勝手に去って行きます。突如としてヒロインがモンスタティナー的な能力を発揮し、以降発揮されません。何だったんでしょうかね。
こうした大なり小なり疑問が結構積もります。
しかし、上記のような欠点によっても輝きを曇らせない光を有しているのも事実でした。
それは極論すれば"ヒロイン萌え"。
――クリステン・スチュワートを綺麗なままで好き勝手しようという紛うこと無い下心の、見事な達成となっていました。
序盤ではクリステン・スチュワートを汚水まみれ、ゴキブリまみれにして、逆さ吊りにするというサドっ気を発揮します。汚水にまみれるシーンでは後々小人が文句を言うような"うんこ"という言葉を出さずに何となく頬とか服を汚すだけなのですが、勝手に"うんこ"と思っておくと趣深いでしょう。ゴキブリまみれになるシーンも"リアルに美女虫姦"というにはほど遠い代物なのですが、寝てる間に勝手に這い寄るとか考えると想像は膨らみます。逆さ吊りもスカートでは無くパンツルックなのが憎いところというか、もっとこう、頭に血が上った様子を見たかったですが、まあ良いでしょう。
そして後半では、OHP見れば判るでしょうが、なんちゃって甲冑着せて美少女姫騎士にしてみます。顔を晒して、剣振ったり、なんやかんや。
いやはや、好きですねえとしか。
・・・・・・語ってみて鑑みたのですが、これってよくある美女女優物なのでは・・・・・・。ま、まあ、いいでしょう。
個人的にクリステン・スチュワートの顔は好みであり興奮してみていたのですが、ストーリー重視するなんちゃってSF魂は残念がっていました。比較すれば、後者が勝ったかなと。
- まとめ
以上。結局、ストーリーはくそですが、クリステン・スチュワート萌え一点では突き抜けている作品になっていました。主演の女優が好き勝手されるのが好きならお薦めです。
- Link
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