彼女のセイイキ 雑感

 久々に会った幼馴染の少女は自分を忘れていた。しかしひょんなことから彼女の執事として送迎を強制されることになる――という感じに始まる、ヒロインを一人に絞った低価格ソフト。


 シナリオはめまいがするほどがばがばでした。 なかひろシナリオは当たり外れが大きいという印象なのですが、外れの部類でしょう。シナリオをまともに読むのは――そもそもそんなにいないでしょうが――お薦めしません。最初のエロシーンの導入が意味わかんなすぎであり、なんでいきなり外で主人公に脱げとかそういう話になり、主人公も脱いでんの?、と頭が吹っ飛びそうになりました。そして結ばれるようになる昔の約束も脱力ですし、出会いのきっかけもちゃっちい。しかしまあ、これはエロゲだ、エロゲ、と己に言い聞かせて進めるのが吉。シナリオを気にする方が負け。ヒロインの言動と、エロシーンを楽しむ分には何の問題ありません。


 なにせ、ヒロインの造形だけはピカイチなんです。加えてエロシーンそのものはいきり立つ代物になっていました。
 ヒロイン――冬華。絵を見れば一目瞭然ですが、涼香絵で黒髪美麗キャラに仕上がっています。あと黒スト。絵だけで清楚っぽさに説得力があり、だからこそエッチに"意外に"積極的な性格がエロシーンのアクセントになっていました。この"意外"に思わせるという点だけでも絵って強いなと思いますね。例えばM&M絵で清楚だけど性行為に積極的とか言われても当然だよねとなりますし。
 冬華が自制心と羞恥心を半分だけ(この割合もかなり良い具合です)置いて、ぶっかけられ、足コキをし、自慰を教えられ、性的な経験を一緒に重ねていく。ねちっこくない描写ですが、疲れない程度に連戦・連発するのもまた良し。
 現実ではありえない美少女と付き合う、エロメインの仮想体験としては文句なし。
 シーン数は多く、ぶっかける絵も躊躇なく汁が多いですし、満足しました。


 あと掛け合いも面白かったんじゃないかなと思います。

 序盤で毎回毎回トイレのことを聞いてからかうあたりはktkrと思ったんですがねー。ほんとなんでシナリオが残念だったのか・・・・・・


 声優には詳しくないですが、声と演技はレベル高かったと思います。


 そんなこんなで間違いなく面白くはないですが、エロゲとしての出来は褒め称えられるべきかと。エロのコスパは最高。パッケを見て買った客の期待はほぼ応えたのではないでしょうか。

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