FINAL FANTASY VII REBIRTH 雑感

 FF7リメイク3部作の2作目。
 2024年2月29日発売日に購入し、3月17日にクリア。1周したプレイ時間は97時間3分。

 質量共にとんでもない大作でした(質はたまにミニゲームでキリにもほどがあるキリを見せつけてきましたがー)。

 前作でミッドガルという都市が見事に描写されましたが、フィールドが星全体に広がった本作では同じようなハイクオリティを保って世界を作り上げていました。リメイク前のイメージの延長上でありつつ、どこに行ってもロケーションが映えていてようやるわという感じ。そんなこんなんで見た目の艶やかさはこれぞFFの新作だと納得のレベルでした。

 ただその世界を動き回るプレイ体験としてはRPGの戦闘以外でミニゲームの密度があまりにも濃かった――となるでしょうか。イベントムービーパートは相変わらず長いのですが、それに負けず劣らず操作したとプレイヤーに感じさせるにはどうすればいいかの一つの答えと言ってもいいぐらいにフィールドアクションとミニゲームに準じたものでちまちまと操作させます。そりゃ楽しいのもあります。猫とか猫とか。

 

 しかしおおよそは真顔でプレイするもので、にこにこと笑えるものは少なく、それなりに低くない率で苦行がまぎれこんできます。ニワトリを缶で興味を引いて連れてくるとかよくこんなものを実装したわというやつでしたし、物を投げ込む動作をさせてリフトや機械を駆動させるダンジョンをクリアさせた後に最後のお駄賃だと言わんばかりに投げて物を壊すミニゲームを入れてきたのは疲労しか感じませんでした。大体はやってもやらなくても良く、最低限のスコアで良いので、通しプレイには支障は来さないのですし、FF7リバースとしては受け入れてプレイしましたが、ミニゲーム集っぽい方向性を次回もされるとモチベーションがちょっと厳しいかな・・・。
 楽しかったミニゲームでとりわけ最高だったのはオリジナルカードゲームの『クイーンズブラッド』になります。おそらくかなり力が入れられているでしょうが、その甲斐あった面白さでした。バフかけていくかデバフかけていくかで大きく変わるデッキ構築は時間かけてやりましたし、どの都市に行っても買い物出来るようになればカードパックを忘れずに購入しましたね。FF8のトリプルトライアド程ではありませんでしたが、このカードゲームがあって良かったです。

 戦闘は前作とほぼ同じのアクション風味です。フォーカスと攻撃範囲設定が甘いのでわちゃわちゃしますが、それぞれプレイアブルキャラのアクションの違いが操作感として飽きを越させず最後まで戦闘は楽しめました。とりわけユフィは手裏剣ぶん投げて忍法唱えて使っていて面白かったです。
 ただ難易度を上げる方向性が操作感とあってない時はストレスが強く感じました。バトルシミュの一陣の魔風とオーディン×アレクサンダー戦は二度とするかというレベル。イージーに落とせばクリアは出来るのですが、好感度が落ちる嫌らしさでした。

 シナリオ。平行世界解釈好きだよね・・・というのは兎も角として、リメイク元をなぞったところと変えたところが混在していて、新鮮にプレイ出来ました。絵と演出がリッチなおかげで同じ部分も楽しめ、とりわけコスモキャニオンのナナキのセト関連は素晴らしく改めて感動しました。
 そして自分がプレイする前に一番気になっていた点が、リメイク元で衝撃だった忘らるる都でエアリスが殺されるシーンが改変されるかどうか――になります。あの衝撃も原作を忘れられない作品にした大きな要因なのですが、だからこそ有名すぎる衝撃なのでそれをそのままなぞってくるだろうか、軽率に助けることはしないにせよ救済するならどうくるか、と戦々恐々としていましたし、その答えを自分のプレイ以外で知りたくなかったのでネットの情報を絞りに絞ってプレイしていました。
 どうなったか――はともかく、どう思ったかを書くとすると、うーーーーん。いやどうなんでしょうね。描写は良いですし、妥当な結末でした。エンディングは見えているのに見えていないお見事なビターエンドさでした。3部作の2作目と考えると次につなげるビターエンドにせざるをえないのでしょうし、ザックスとの絡め方はこれ以上ないぐらいですし、繰り返しますが平行世界解釈好きだよねですし観測できないものを観測しているのが正しいかどうか観えない人からはわからないという不気味さを内包したそれはイカれ続けたクラウドくんのひとまずのおしまいはこうでなきゃとわかるんですが、単体で評価して好きか嫌いかだと好きじゃないかなあと。
 もやもやするので3作目ですっきりさせてほしいところです。


 以上。とにもかくにも量がやばい大作となった2作目です。どう作られるのかこれまた怖い3作目を心待ちにします。出来れば3年以内に来てほしいですが。

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