異世界通信 雑感

 対魔師の女生徒・冬子はワープ装置が開発されている孤島にクラスメイト達と訪れた。ふとしたことでワープ装置が異世界と繋がってしまい、魔物たちが侵攻してくるようになった。島のひいては世界の危機を防ぐために冬子は魔物を相手取り戦うことになる――

 というエロ同人RPG
 これぞ段階エロだ――!!という豪速球をど真ん中に投げ込んできました。
 これまでも滾る段階エロを披露してきたのですが、今回は今までにも増して凄い逸物。質と量が半端ない。

 凛とした美少女や美女が洗脳/媚薬/時間停止/人質をとっての脅迫――あの手この手でねちっこーく徐々に堕とされていき、エスカレートしていく艶姿を延々と披露します。
 嫌がっても自発的に受け入れるしかない様、或いは意識を止めて無意識に従属を刷り込まれていく様。気づけば身体は快楽に慣れ、嫌がっていた行為を欲しがるようになっている。そして最後には浅ましく媚びを振り、嘗ての凛とした在り方は失われる――
 即堕ち2コマも嫌いではないのですが、気高い精神が綻んでいく過程をしっかりと観察できる快感と言ったら、もう。
 いやあ、最高かと。

 そしてメインストーリー以外のルート分岐やサブシナリオの変化と量がまた素晴らしいんですよ。
 例えばクソガキが幼い欲望のために人類を裏切って管理官になる分岐。やっぱり冬子の助けをしようとちょっと改心するのですが、クソガキが他のヒロインに対して役得程度で済ますかあるいは欲望のまま貪るか選べますし、そして貪った方のラストでは選択肢によって段階的に"本当に"堕ちたかどうかが試されことになります。なおこのクソガキルートではショタの裕太とのショタ×ショタのCGがないという不具合があるので、是非実装して欲しい所――!
 或いはしがない男のエロ妄想に延々と付き合わせられたと思えば、一つ目入道がご本尊の和尚が人妻を寝取ろうとするパートがあり(本尊をクローゼットに潜ませるオフビートさ好きです)、その寝取られた後に夫が寝取られに嵌るパートがあるという御馳走具合だったり。
 エロ関係で言えば、好きな部分を挙げていけば全部挙げざるを得ないぐらい。どこでどういう分岐に出会えるか楽しみであり、探索と選択肢の選び甲斐がありました。

 難点を上げれば、紹介文で説明済みでありますが、RPGの戦闘パートの作りがシンプル過ぎるところでしょうか。
 レベルを上げて殴って倒すぐらいしかなく、ランダムエンカウントでヘイトがたまり、戦闘エロや脱衣がない(他でエロを稼いでいるので必要ないと言えばないですが)。前回は凝ろうとして滑り、今回は凝らずにいこうとして面白くなさがつのった感があります。
 でも戦闘を楽しむ作風ではないので、無理に凝って進めなくなるよりはこれぐらいでいいのかもしれません。というかこのサークルで戦闘系も面白くなってしまったら隙がなさ過ぎて困るという考えもあったり、なかったり。


 以上。個人的にエロの部分だけ取ってみれば傑作でした。お薦め。

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 <同サークル過去作感想>
  アリア戦記 感想
  キリエの異界漂流記 雑感