幾日 雑感

 この作者の短編がTwitter上で話題になったので調べてみるとDlsiteで無料になっていました。


 「咬合」「咬合」
 

 で読んでみたところ、これがまた予想以上に良かったので、1冊そのまま購入。
 独立した短編集でしたが、いやはや、どれもこれも非常に素晴らしかった。率直に言って傑作と言っていいかと。
 
 
 絵は繊細で綺麗な美女を描くのが上手いです。綺麗なのに、姿勢によって胸の形が崩れたり腹の皺が歪んだりするとか、裸の背中の曲線とかに女の肉感を強く感じて、むっちゃエロエロしい。あと表情の崩れ方も見事で、美しい素の顔が赤面したり、感じたり、喘いだりと動くのに目を喜ばせられます。
 話の型としては、ヒロインの方が主人公を気に入って性行為を積極的にしかけるパターンが多いのですが、その性行為に至る過程と至った後のオチが短いながら心にグッときました。本当にヒロインらは主人公が好きだから性行為をするんだし、性行為を好きな人としたんだなあと伝わってきました。気持ちが読みにくいクール系の美女が多いので、そういった性行為の前後で心も体も通じ合った正しさに気分が盛り上がりますし、読後感が爽快極まりありませんでした。
  
 
 9編収録されているのですが、お気に入りはどれだろうと考えても、マジでどれも好きすぎて選べません。
 「発火」。美人の先輩と初デートでホテルに行く話。先輩ががに股で突っ込もうとするシーンが率直にエロい。
 「咬合」。オフ会にきた初対面の美女といたす話。上で上げた短編ですね。車中姦で顔が窓に映るのがエロい。
 「視野」。カフェで知り合った初対面の眼鏡美女と付き合うようになる話。ヒロインに初対面で付き合おうと言われ、男役が「俺じゃないと駄目だ」と言わせるように積極的に感じさせようとする行為そのものに、ヒロインがキュンキュンしてくるのが伝わってくるあたりが大変良い。
 「寄辺」。ギャル系のコンビニの同僚がアニメを観に部屋に入り浸るようになった話。非常にドリームなのですが、そのドリームを見たいので大いに良し。エロへの導入で、主人公が寝っ転がるヒロインの足を恐る恐る揉むシーンが心に突き刺さってごろごろ寝転がりました。いや、いや、こういうのが見たいんだけど、色々と辛い。
 「燦爛」。教師がロリ体型の成人彼女といたす話。ベッド上のイチャイチャが多く、甘々でした。
 「演色」。ダウナー系の眼鏡美女のハレの艶やかなドレス姿を見てから付き合うようになる話。ヒロインの造形がストライクゾーンど真ん中、あとストッキングとレースに彩られた下着が美麗すぎて悶えました。
 「聞香」。オッサンが失恋話をクール美女に聴いてもらううちに、そのクール美女に挑発されるようになるという話。居酒屋でヤるのは公共の場でこいつはとシチュエーション的に好きではないのですが、香水の使い方が良かったので加点法で100点満点。
 「白猫」。だらしない猫のような彼女といたす話。主人公の翻弄され具合が良かったです。
 「引鉄」。サバゲ好きのヒロインといたす話。引き締まった身体に生えた陰毛の弄り方が大変エロうございました。


 なんかだいたいエロいとしか言っていませんね。それで合っているのですがー
 強いて言えば、本当にあえて強いて言えば、ヒロインの好みという観点から「演色」「寄辺」が上に来ますかね。


 あと書下ろしの自作解説がこれまた良いんですよ。男女のキャラクタのバックボーンが簡単に披露されるのですが、にやにや出来ます。
 

 ひっくるめて全てにおいて自分のツボを連打された感があります。 
 最近エロマンガを全く読んでおらずアンテナが鈍りに鈍っていましたが、このレベルの作品をスルーしかけたと思うと背筋が凍りますね、ええ。
 

 以上。大好きな作品かつ大好きな作家がまた増えました。続刊もちょう期待しています。
 
 

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 幾日【1作品無料】
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