BLUE REFLECTION 幻に舞う少女の剣 雑感

 女子高生・白井日菜子はバレエを足の怪我で諦めなけらばならず鬱屈した毎日を過ごしていた。しかし不思議な双子に導かれ魔法少女"リフレクター"として異世界で戦うことになり、日菜子の世界は一変する。世界を救ったときにただ一つ願いが叶えられる、そのために彼女は戦い続ける――

 ジャンルはJRPG
 サブクエを7~8割くらい消化して1周20時間ぐらいでした。
 小粒ではありますが、雰囲気好きだなーという好印象を持ちました。

 まず戦闘システムはタイムライン型のコマンド制。バトルの時間経過や行動でエーテルが溜まっていくか消費され、一定ライン以上溜めると連続行動出来て段違いの大ダメージを与えられます。連続攻撃時に間に合うようにHPとMPと維持しながら、敵にちくちくダメージ与えたり、ノックバックできる攻撃で順番を後回しにしたりします。雑魚戦ではごり押しできるので戦闘は作業ですが、原種(ボス)戦ではそれなりに面白い戦闘になっていました。ボスの体力が実はゲージ制になっていてある程度削るとタイムラインが一新されてしまうのは良しあしですが、まあ仕方がないところでしょうか。
 大きな難点は戦闘マップがパターン少なくて動き回っていて全然面白くないことと、雑魚敵のバリエーションが少ないこと。結果としてボス戦以外ですさまじい速さで飽きます。その上でそれなりに量があるサブクエの目標が雑魚を何体倒せ、宝箱を何個回収しろとかばかりなのでかなりげんなりしてしまいました。プレイ時間のそれなりのウェイトを占める戦闘がこれですと、主人公たちが戦闘美少女として戦う動作は目の保養になるとは言え、流石に減点かなと。

 残念なマップと雑魚キャラに比すまでもなく、キャラのモデリングは頑張っていました。リフレクターのバレエのコスチュームにリボンがついたような変身姿も、学園の日常での制服姿もいずれも、岸田メル氏の魅力ある絵をある程度(あくまである程度ですが)良いと思える3Dにしていました。そこだけは力を入れる部分ではあるので、外さなかったとも言えるかもしれません。
 あとは雨に降られて透けるのもまたおかし。

 

 着替え中の下着姿とか、スク水でのストレッチとか、なぜか毎晩風呂に入るかどうかと風呂の中で何をするかの選択肢が出て鼻歌を歌うか体をなでるが選ぶとか、フェチ的にも体を張っていて、そこは好意的に評価したいところ。

 シナリオは全体的に悪くない友情百合でした。割り切られているのか男の姿はこれっぽっちも出て来ません。
 凄い面白いかと言うとそこまででもないですが、学園物として割と楽しめました。

 ・・・なんかある程度とかそれなりにとかの言葉を頻発させていて褒めているんだか誉めていないんだか。

 しかしラスボスを倒し日常に戻るエンディングの雰囲気がね、ほんと好きなんですよ。
 これまで学園内には鬱屈を抱えた少女があふれていたのですが、サブクエで少女たちの悩みを解消してきて、皆前向きになっています。

 

 

 敷地内にいる彼女たちに話しかけ、それぞれなりに前向きで明るい答えを返してくる――それこそが主人公を通してプレイしてきた成果であり、そして主人公失う筈だったものが失っていなかったと気づいてゲームが終わっていきます。
 この明るい寂寞は学園物のJRPGだからこそ得られた醍醐味だったかと。


 以上。お薦めはしませんが、楽しめました。

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 HP-BLUE REFLECTION 幻に舞う少女の剣【ブルリフ】