満ちても欠けても1 感想

 深夜のラジオ番組『ミッドナイトムーン』に関わる面々――DJ、AD、放送作家、ミキサー、ディレクターなどなどの日常を描く職業物&ラブコメ
 14歳の恋 1,2でお気に入りの漫画家になったので購入したのですが、これまた素晴らしい作品でした。
 とにもかくにも登場人物たちは活き活きとしており、仕事にも恋愛にも充実しています。ラジオ番組制作に誇りを持ち、全力で打ち込み、恋をしたら一直線です。描きぶりも素晴らしく、充実している人たちが真剣に、でもそこそこお茶目に生きているのが伝わってきました。
 このようにメインキャラクタたちの造形がしっかりしている上で、清掃のおばさんだとか、警備のおじさんだとか、多数のリスナーだとか、一コマで過ぎていく人たちを一コマの中で活かしているために、漫画の中に一つの世界が見事に成立していました。
 作品の精神を最も表している部分として、章ごとにメインを張った人物にするとあるインタビューがあげられます。

 みんな、この質問に良い表情するんですよね。


 以上。読んでいて幸せになれる一冊でした。お薦めです。

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