Might and Magic VIの思い出

 中学校の時、初めてのゲームとしてMight and Magic VIをプレイして、面白さに圧倒された。
 広大で謎に満ちた魅力的な3Dのフィールド、制限のない移動とクエスト、昼と夜で出来る行動が異なり、モンスターは何処に隠れているか判らない緊迫感となにもかもが目新しかった。またモンスターは倒せなくともクリア出来るクエストもあり、色々と試行錯誤した。例えば巨人が闊歩する迷宮では逃げ回りアイテムを集めて仕掛けを解いたらタウンポータルを使うんだが、タウンポータルは周囲に敵がいる場合は使えないという制限があって緑になる瞬間やポイントを探し回った。
 進めていく内にファンタジーがSFに徐々に犯されるシナリオに引き込まれ、クエストを解決していった。無理なラストダンジョンをイスカンダル的に突撃したのも良い経験で、あれは生還出来んだろうというプレイだったが、分身が英雄として終わる瞬間として深く余韻が残っているし、今となっては逆に良かったのではないかと。


 細かいことを語れば町の人を殺せる/殺してしまえるのも当時の自分には衝撃だったし、評判で店の売値や対応が変動するのも面白かった。一ヶ月ほどダンジョンやレベルアップの小屋に潜って、戻っていた時にはほとぼりが冷めて対応がもとどおりなのは笑ったけど。
 フライの魔法は爽快だった。俯瞰風景最高だし、遠くに同じように浮遊して追ってくるモンスターを見るのも乙だった。最初の町で飛んでいたらいつの間にか体力が減っていたのも良い思い出だが。いや対ドラゴン用の塔って何よという感じだった。他にも本作は敵が大群で湧くことが多くて難儀するんだけど、一部を引っ張ってきたり陣形を崩して各個撃破したり、上空から魔法や弓で削りまくったりするのに重宝した。
 システムはターン制とリアルタイムを切り替えられるというもので、慣れると非常に奥深かった。それからポピュラスシムシティを経由してバルダーズゲートにたどり着き、マイ頂点に接したのだけど、まあそれはまたいつか。


 もう一度プレイしたいけど、でもプレイしない方がいいんじゃないかと思わなくもない。補正もあるだろうけど、ポリゴンによってあの時には別の世界を確かに感じていた。今でもそう思い返せる。それをあえて壊す必要はないんじゃないだろうか。

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 マイト・アンド・マジック - Wikipedia