-atled-完全版 感想

10/3/15 修正

  • 感想

 舞台は2025年の地方都市。女子学生・あおばは児童養護施設で暮らしながらストリートライブをしていた。同じ施設の親友の麻智と将来共にバンドを組んで演奏するという夢を共有しながら充実した生活を送っていた。問題と言えば麻智がいじめを受けていることだけのように見えた。しかしある日事故が起こり、あおばは解決のために奔走することになる――


 そんな青春物のADV。OHPにおいて隠されている大ネタを割りたくないので自重していきます。
 本作はパソコンパラダイス200号記念作品として3号連続して載りました。当時はいずれ統合されて発売されるんじゃないかなと余裕こいて買わなかったのですが、なかなか情報が公開されずしくったかとドキドキしていました。だから完全版がコミケで発売されると知った時の喜びといったらもう……。そのためにC76に行ったと言っても過言ではありません。が、買って満足してしまったのかHDの肥やしにしてしまいました。
 その間に付属DiscがVistaで動かないと原作者の方に連絡して迷惑をかけてしまったのは心苦しい限りです。迷惑をかけた上で貴重なお話を聞かせていただてしまいました。申し訳ありません。またありがとうございました。


 そういう訳ですが、最近うみねこ散をプレイした勢いで、C76総浚いしようと思い立ったために開始しました。すると一気にプレイするほど面白く早くやればよかったと後悔したのですが、まあ置いておきましょう。


 通してプレイした印象としては物凄いポジティブでした。作中人物は皆悩んで傷付いています。にも関わらず未来を信じて前を向き、出来ることをします。その、彼らのあまりにも誠実な生き方はまぶし過ぎる程でした。
 ネタもここに関係するので隠しながら話すと、作中曲である「good times bad times」の歌詞の一説にこうあります。

 思い出はいつだってきっと
 綺麗に姿を変えていく

 そのメカニズムはひたすら物語に都合が良いようにされますが、それで良い/それが正しいのでしょう。先があまりにも読めてしまえるのもどうでもいいのです。正しい行いをした時に正しい報いがある――そう言ってくれるフィクションが間違っている筈がありません。シナリオライタは複数いるようですが、その姿勢が全くぶれないのは素晴らしかったです。
 これ以上具体的に言ってしまうと芋づる式に言ってしまいそうになるので止めておきます。プレイして確認してくださいな。

  • 絵などについて

 絵。上田夢人さんであり、興味を持った理由第一です。真正面から見た顔が上手でした。それ以外は特にありません。
 ムービーにはややネタバレされました。最初のENDで選択肢が開放された後に誰ENDがあるかを知りたくありませんでした。
 音楽はテーマの一つでもあり、歌は多数用意されていました。力のある歌ばかりで気に入りました。私は疎いので判りませんが、OZという人気のあるバンドが提供しているようです。
 システムは普通。選択肢スキップがあるのは良かったですが、歌うシーンやEDが飛ばせないのはやや残念でした。見せたいのは判りますが。
 

  • まとめ

 以上。人と人との絆と、その生き方を力強く肯定しきるポジティブな作風で元気付けられました。多くの人にお薦めしたい作品です。是非とも前情報をあまりいれずにプレイしてください。





 ……それにしても読み返すとどんなゲームかさっぱり伝わってこない文章ですがどうしたもんでしょーか。

  • Link

 シナリオライタ:やっつけ仕事〜書キ手冥利〜
 音楽:OZ-Official Site