ふたりべや6 雑感

 しっかり者の桜子と、マイペースなかすみ。高校の寮生活から始まった2人の同居生活も5年になろうとしていた――


 友情百合系の4コマ漫画。
 時間が進んでいく形式であり、巻を重ねるにつれて彼女たちは高校生から大学生となり、成人になっていきます。ふたり一緒に――という訳で、劇的なことは起きませんが、偶然に出会って、仲良くなり、共有する時間がどんどんと増えていきます。
 これまでも気の置けなさすぎる比翼の仲であることが伝わってくる空気を醸し出していました。行動の範囲は広くなったし、交友関係も広がったけど、セミダブルのベッドで一緒に寝るようになったし、部屋の中では抱き着いて寝るのが普通になったように。
 しかしこの巻ではその今の普通を少しだけ鑑みる時間が設けられます。

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 それは悩みではありません。一生共にいる人生の覚悟はいつの間にか完了しているお二方なので、自覚と自意識の問題です。
 その上でより親密な肉体的な接触がちょっとだけ増えて、それを許容するふいんきになります。
 それが、本当に良い。
 Kindleで言えばNo103、ページで言えばP98。――行為があまりにも可憐で、その応えもまた足を一歩踏み出した先の日常でまた生きていくという在り方の強さに繋がっていて、心を奪われました。


 以上。今後も末永く続いてほしいシリーズです。

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