真剣で私に恋しなさい! 雑感

 9/13 若干訂正


 武士娘というのがモチーフとなっていて、どのキャラクタも何かしらの戦闘能力を有しています。シナリオも敵のいない渇きに悩んだり、武道の才能に悩んだり、サバイバルゲームしたり、バトルロワイヤルをやったり、全うに強敵と書いてともと呼ぶ熱い格闘になったりと戦闘系に偏っています。相も変らぬ男の子の夢というやつですね。
 そしてその芯として、仲間がいる居心地の良い空間系の青春物が貫いています。これまたエロゲの十八番です。
 加えてヒロイン勢は言うに及ばず、男キャラ、脇役の一人一人にいたるまでしっかりとした分量のシナリオが用意されているため膨大な量になっています。それが作品内世界のキャラクタたちの人生の在り方の説得力は有していました。


 要はエロゲのキャッチーなものを衒わずに真っ当に描ききったと言えるかも知れません。
 何処にも手を抜かず、ずば抜けて良いのは無い代わりに、全然駄目なシナリオも無いというクオリティコントロールのなされた当たりは驚愕に値するでしょう。
 枝葉のネタに関しても過去作、オタクネタ、声優ネタといったパロディが膨大でありながらシナリオと釣り合いが取れていて、前作に比べて笑わせたり、知識をくすぐったりと作品内で正常に機能していると取りました。バキちっくに言えば本作は膨大な学問なので学んでいればいるほど楽しめるのではないでしょうか。


 逆に言えば、学園エロゲの試金石となっています。受け入れられたかどうかで王道に対して擦り切れたかどうかが判明してしまうのではないでしょうか。

 
 絵は素晴らしい。エロかったです。
 エロは質量ともに萌え系としては充分。
 エフェクトはがっかり。無理をしないだけいいのかもしれないですが、興ざめでした。
 歌はOP以外はそこそこ気に入りました。


 以上。量的に萌えエロゲの大作であることは間違いありません。

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