カリンズ・プリズン 雑感

 有能で知られる皇帝秘書・カリンは囚人の暴動が起きて無法状態に陥った監獄ガナンの看守長官に任命された。カリンははたしてガナンに秩序を齎すことが出来るだろうか――


 まず断言してしまいましょう。
 戦闘エロの傑作がここに爆誕
 戦闘エロだけではないにも関わらずゲーム全体が戦闘エロへと奉仕している――容易いことではないゲーム性を見事に達成していました。


 さて、内容を簡単に触れていきます。

 本作はリソース管理要素が強い戦闘RPGとなります。
 秩序が0になればゲームオーバになるのですが、秩序が下がる要素として無法状態を放置する場合と、制圧下にある階層の暴動が再度起きる場合とがあります。
 無法状態の階層を制圧するにはカリンを成長させて囚人を倒していけば良く、制圧下の階層を上手く管理するにはガナンの環境を改善して統制力を上げれば良いのですが、成長と改善共に資金と指令値を消費しないといけません。指令値は1日の中で限度があり、資金は帝国からの支援金だけでは足りないので自足しないといけないにも関わらず監獄内ということもあって容易く稼ぐことが出来ません。
 かつかつの資金で、カリンの成長とガナンの環境整備のツリーをどう埋めていくのか。

 
 

 金を稼ぐために収入を増やそうとちょこちょこ手数料を増やすと当然不満度は上がり、稼ぐための箱――酒場とかストリップショーとかを作っても放置していると評判が下がり、看守の装備や採用の経費を切り詰めれば支出は減らせるけど監獄の戦力が減って統制力が下がり、はたまた看守の質が下がると増長してきて長官の部屋に押し入ってくるようになって迷惑だわ、あるいは監獄の環境を改善しすぎて囚人が知恵をつければそれはそれで暴動が起きやすくなるわ、いやバランス取るの難しいわ・・・というリソース管理はゲームのアクセントとして絶妙だったかと。

 そして肝の、戦闘エロ。
 エロパッシブの豊富さを謳っているのですが、もうほんと看板通りでした。
 ありとあらゆる行動がパッシブとして返ってきて、性質に反映され、行動が制限されていく魔の循環形成がお見事。
 最初は見るだけでいろんなトリガーが引かれていくのですが、だんだんとエスカレートしていきます。
 当然口とか乳とか尻とか部位ごとの感度は用意されているのですが、サドマゾの使い方が素晴らしい。
 例えばですがサディズムが育つと以下のように進んでいくのですが、

 

 

 敵を攻撃すると快楽度が上がり、攻撃しただけで達してびたーんと倒れこむという、なんというか幸せな成長を遂げます。
 それにマゾヒズムが加わって攻撃されると快楽度が上がりやがるので、何をしても快楽に繋がっていくという、素敵なメス具合へと仕上がっていきます。
 戦闘を重ねれば重ねるほど、さくさく攻撃して勝つなんて難しくなるのが悩ましい楽しさでした。勝たないとただでさえ少ないリソースが霧散していくので進行が厳しくなっていくんですよねえ。
 また快楽度が高いままだと休んでも疲労度が回復しにくいので一人遊びしてから寝た方が良いのですが、下手に看守の質を落としていると部屋にまで踏み込んでくるのでおちおち一人遊びが出来ない――とかいやあ愉しい愉しい。

 今の戦闘が次の戦闘エロへと繋がり、戦闘の準備が戦闘エロの敷居を変えていく――返す返す最高だと言いたくなる在り方でした。

 絵も肉感的で良いですし、差分も十二分。
 文章もちょっとした台詞やパッシブのちょっとした文章で、高飛車なエリートが落ちていく様子を上手く表現していました。
 なぜかEDの曲の出来も結構良く、最初から最後まで嬉しくなるような作りでした。


 以上。傑作、文句なしにお薦め。

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 カリンズ・プリズン KARRYN'S PRISON