才色兼備な生徒会長が感情のフラットな少女に一目惚れし迫る――という百合漫画シリーズの第4弾。
前作の感想はこちら→ やがて君になる3 雑感 - ここにいないのは。
こんなことを言っています。
これだ! これこそが! 追い求めている百合とはこれなのだ! ――叫びたいところをぐっと我慢しました。
いやもう、叫んでしまいましょう。――これこそが、私の好きなものなのだ、と。
ただただただ素晴らしい。
想いの変遷と、関係の変容が実に美しい。
追い求めてきた少女、燈子の怯懦。本巻の煽り文句でもある、
侑は私のこと好きにならないでね?
という言葉の意味。生温さを維持していた身勝手さがようやく状況に牙を向けるようになります。
追い求められ、感情を動かしてこなかった少女、侑の応え。
(P40)
(P82)
凪いだ心に波はもう十分に立っていました。
アクションにはリアクションが、因果には応報が。
好きと言う感情を投げつけてきたのならば、誠実な人から還ってくるのは好悪のいずれかで。
そのままの君が好きと言う我儘な想いには、好ましいから――あの人を変えたい、という願いが返ってくるのでした。
これから望んでいなかった誠実な答えによって、どろどろと渦巻くものに蓋を閉ざした上に感情を積み重ねてきた燈子がどうなっていくのか、本当に楽しみです。
いや、あとですね、そんな理屈も大好きなのですが、ストレートなイチャコラがほんと尊い。
美麗な絵と合わさって天上の宴を見ているかのようでした。
最後に付け加えるなら沙弥香の報われなそうな想いが殊の外好物でしたね。
以上。続刊が待ちきれないっ。
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