星屑クィンテッド 感想

 モバマス本。杏・きらり・幸子・蘭子の4人が星屑カルテットを組んでいるという設定になっています。
 杏は怠惰なカリスマアイドル、幸子は毒舌アイドル、きらりは純真無垢かつ運動能力抜群のアイドル、蘭子が心優しい中二アイドル――という性格付けになっています。物語の未だないアイドルたちの言動をその性格付けに基づいて描いている訳なのですが、それが実にはまっていました。加えて仕事と私生活との両面においてはまった描写をしているのですから、読んでいて溜まりません。


 まず杏。軍服姿でポーズするだけで倒れる怠惰と、「助けてプロデューサーッ!」と"服をきちんと着られず"に呼ぶ怠惰。何それ、可愛い過ぎる。特にスポッの絵に惚れるしか。
 次にきらり。ギネス級のジャンプに爆笑した。目をきらきらさせてステージを見るのも激烈に可愛い。
 そして蘭子。中二台詞を乱発し、黒い服装に常に身を包んでいるのですが、「ぬしよ・・・如何する?」に(どう思います? 幸子さん・・・)とルビる身のふたのなさによってかもしだされる可愛さに身もだえしました。それに朝の挨拶で成り立つ「やみのま!」によってプロデューサの蘭子の扱い方の上手さがさりげなく出されていました。これは一例なのですが、そういうった細部描写によってキャラ同士のコミュニケーションが成立させているのは非常に好感度が高いです。


 最後に――幸子。ああ、名のように、彼女の存在に幸いあれ。適切な暴力、過不足無い毒舌、無敵なビジュアル、そして魅力ある地。この本にある彼女は奇跡でした。「軽ぅーく一番、取ってみせますよ・・・」という宣言の力強さに惚れますし、ことある毎にプロデューサーを苛むのもツン可愛いですし、「では良しとしましょう」というにんまりは心臓が高鳴ってこれは恋みたいな。でも、何よりも、何よりも。夜空の下の問いに心を奪われました。
 
 これこそが、命を賭けたくなるような、アイドルかと。


 と、こういった本書の4人の可愛さがこれまた素晴らしいロリ格好良い絵で表現されているのですから、はじめから勝利は約束されていました。
 ここのサークルの他の同人誌も漁ってみることにします。


 以上。実のところモバマスには全く疎いのですが、たまたま手にとって大正解でした。大好きな一冊になりました。

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 天六歌劇団 楽屋口