エロゲの或るインタラクティブ性に関しての妄言

 クリックすると乳房が揺れたり、バイブのアイコンになって上下運動できたり、まあそういう2次元の画面の中の肉体を弄れるという牧歌的なインタラクティブ性を持つエロゲが――もう言い切ってしまいますが――嘗て存在しました。個人的な観測としては『桜待坂Stories』あたりが最後かなと見ています。
 それで、この肉体を操作するインタラクティブ性を2つのベクトル=美少女の肉体を意のままに弄る“行動の質感”と“行動の即時反応”に分けて考えてると、現在の状況を考えやすくなるかなと。


 前者の“質感”に関してはよりリアルなアクションを起こせる3Dに発展しました。イリュージョン・ティータームが代表されるでしょう。ここで面白いのはイリュージョンは女の子の自律性を持ち込み、ティータイムは他者を巻き込む――というように飽きやすい全能感を回避しようとしている点です。後者の方がプレイしていて先の見えないカオスとなり面白さは高いですが、性的な興奮からはほど遠くなりがちです。性的な興奮に目をつぶれば未来がありそうですが、問題としてはオンラインでNPGなしでエロゲを成り立たせるほどパイは多くはないことが上げられます。
 個人的にはイリュージョンとティータイムの間をとって、AIのチューニングが高性能かつお手軽に出来るようになるのが一つの到達点かなーと考えています。ブレイクスルーが幾らか必要そうですが、頑張って欲しいものです。


 もう一つの“即時反応”に関しては、特に三次元が性に合わず二次元で見たいという意を組んだ受け皿として、低価格のフラッシュゲーとなっています。ちらっとダウンロード販売サイトを見れば、山ほど見つけられることでしょう。日本人なら職人芸でどんだけ百花繚乱になっているだろうとわくわくしませんか。
 が、個人的にパッケージになったものを幾つかプレイしてみた感想としては、体位・運動・液体全てにおいて意外とバリエーションが豊かではありませんでした。フラッシュだけではなくアニメに関しても、絵の質と画質の綺麗さ以外に競われていない印象を受けました。恐らくはまだまだ発展段階なのでしょう。(※ただしここらへんは観測範囲が狭い印象論ですので違っているなら嬉しい限りです)
 二次元美少女の乳をつついている。そう胸を張れるのはいつの日か――。

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