- 前置き
本作は元々2001年8月3日に発売されたもので、2003年4月25日発売の『生贄の教室』に教室シリーズとして『傀儡の教室』『贖罪の教室』『贖罪の教室 BADEND』とまとめられてディレクターズカット版で収録されました。
今回の感想は『生贄の教室』に収録されたバージョンによります。
なお『傀儡の教室』の感想は→傀儡の教室 感想 - ここにいないのは 。
- 全体像
本作の開始時点は2001年8月。『傀儡の教室』においては計画が仕組まれた過去として確定的に語られた時点です。その過去から初めて、異なる経過を辿り、異なるエンディングに着地させると言うのがコンセプトとなっています。
目的とするオリジナルと異なるエンディングは題名にあるとおりHappy end。問題なのは誰にとっての“Happy”なのかということですが、それを表すように主人公が日向睦月から先輩の海原暁に変更されています。暁は前作では重要な立ち位置を占めながらほぼ酷い目にあいっぱなしで、最終的に人外の包容力を発揮して去っていっただけの今ひとつ救われない存在でした。
そんな彼女が“Happy”になるとするならばどのようになるのか、そしてあの事件はどのような形になるのか――を主眼にプレイしていくことになります。
が、その興味とは裏腹に基本的には同じ流れを辿ります。睦月が脅され、他の部員も巻き込まれて陵辱されていくというもの。催眠術の使われ方も同様であり、思い通りに操ったり、記憶を消したりするのですが、ここで一つだけ大きな差異が生じました。暁は陵辱を受け記憶を消されようとする瞬間にこう言います。
「私にも責任があるの……だから、先生、だめ。記憶は消さないで……」
以降、彼女は前作とは異なり記憶するはずがなかった陵辱の記憶を蓄積していきます。だから異なる結末に導かれることになります。それがどういうものなのかは説明しませんですが、一言。
これでいいのか、と。これをHappy endとしていいのか、と。
趣味が合わないといえばそれまでですが、このアナザールートを改めて示した意義が全然納得行きませんでした。どうにも受け入れられません。1回エンディングを見てもう一度最初からプレイすると、選択肢が出て分岐するのですが、その分岐なら何とか言うぐらいです。まあ前作の真相にそもそも違和感あった人間なので、無理に無理を上塗りしたのをプレイしても受け入れられるはずがなかったのかもしれません。
なお見せ方は最悪でした。選択肢がないままに何故か2週させてようよう結末にいきつかせるのですが、2週させて勿体ぶった効果が全く出ていませんでした。メリハリがなくなっていて、退屈極まりない構造となってしまっています。スキップで飛ばせるとはいっても、だらけたプレイになってしまいました。エロの挿入のためかなとは思うのですが、ヘタクソでした。
- エロ
路線は前作と同じあり、シチュも被っていました。追加はそれなりにあって、催眠術で鉄棒から手を離れなくして嬲ったり、裸でアーチェリーをやらせたりとなかなかエロかったです。
ただ学園生にコスプレをいれるためにナース服でやらせてみたかったとおじさんじみたことを言わせて、ヤるのはどうかと思いました。体操服でヤりたかったまでなら判るんですが、学園生が同級生に縁もゆかりもないナース服を着せてヤりたいと思うんですかね。や、どうでも良い話です。
CGは元々質は高い上に、精液の差分がそこそこ盛り込まれていて改良されています。構図が似通ってしまっているのはしょうがないところでしょう。
- まとめ
以上、取止めなかったですが余り語る気になれなかったのでこれぐらいで。エロは好みなので、それだけで充分とすることにします。
ただ、これを単体でフルプライス-1000円の値段で買っていたらそれなりに憤慨していたかもしれません。
- Link
ruf-オフィシャルホームページ
Getchu.com:傀儡(あやつり)の教室 HAPPYEND (ruf) (18禁)