エヴォリミット 体験版Ver2 感想

 不知火義一と一条雫、火星開拓団の第一期メンバーの二人が100年のコールドスリープから目を覚ますと、人類は鉱物“パッチ”の恩得で超人と化していた。今までの常識が通用しない、時折機械“バルバロイ”が襲撃してくる、非常識な世界。そこで彼らは自分たちがなすべき事を探して行く――


 という感じの内容。1G超という大容量で作品の序盤が収録されています。容量に比したボリュームがあり、プレイに2時間半以上かかりました。
 それにしても進化がキャッチコピーの本作。冒頭からもう、めろめろになりました。

 「さあ、乗り越えてみせよ――人間たちよ!」

 「かつて超えられなかった我らを、お前たちは乗り越えられるのか?」

 物悲しい音楽と共に懐古調の絵で見せられるのは、かつて問い掛けられた、克服せよ、という命題。何が、何のためにそんな問い掛けをするのか判らないけれども、確かなのは命がけで答えなければならないこと。
 ――いやあ、燃えるじゃないですか。それが東出祐一郎氏の文章で書かれるのだから、なおさら引き込まれるわけです。


 引き込まれた後は超人が闊歩する世界に驚き、翻弄されながら面白がる主人公たちに同期して、あっという間に時間が経ちました。どの人物も魅力があり、掛け合いはテンポよく、学園都市物の瑞々しさがある――他に何がいるのかと。しかも出てくる設定がこれまたくすぐられるもので、記憶の部屋とか、登れない二重螺旋状の階段とか、興奮しきりでした。
 東出作品の妙である戦闘も存分に炸裂しそうな内容で、この体験版のラストの戦闘を見る限り、絢爛たる超人戦闘と――それに立ち入る超人になろうとする人間の戦い方は物凄く楽しめそう。空中殺法に萌え萌えしました。
 しかし体験版の常として、ラストの戦闘はかなり良い所で引いてしまいます。ああ、早く続きがプレイしたい!

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エヴォリミット 初回版
propeller (2010-04-30)