長門有希ちゃんの消失 第8話 感想

 あんた宇宙人っていると思う?

 それは、星空の下の問い。軽いようで、大事な問いかけで、その答えはきっと世界を決めた――


 「長門有希ちゃんの消失」は映画「涼宮ハルヒの消失」公開に合わせて巻頭カラーに躍り出ました。カラーで書かれたのは数年前のハルヒキョンの束の間の邂逅。どちらも時間軸相応に幼く描かれています。宇宙人や超能力者という非現実の存在はまだ示唆もされず、ハルヒの能力があるかどうかも解っていないのですが、後々伏線として効いてくるのでしょう。多分ラブコメとして。今後の展開を楽しみに待っています。


 さて、今話の内容は行き倒れていたハルヒに遭遇したキョン長門とが凍えるハルヒを喫茶店に連れて行き、暖を取りながら色々話すというもの。本作のハルヒは険がなくこざっぱりとした性格になっていて、3人の会話は陰性な所がない小気味よいものとなっていました。長門キョンのことを彼氏と言われてうろんな言動をとるのが可愛かったですし、ハルヒのデレには胸キュンしましたし、ハルヒキョンの言い合いにはにまにましました。ハルヒ長門にかける言葉がキョンと同じということでいがみ合うのですが、何と言うかこう仲良くなるような口喧嘩で、今後付き合いを続ける内に良い関係になるんだろうなあと予測されます。カラーページの伏線も想像を膨らませますし、真っ当な学生青春物として読んでいて和みました。
 そして最後に至ってとうとうハルヒの目的が宣言されます。

 宇宙人や未来人や超能力者を探し出して一緒に遊ぶことなんだから!!

 彼らがどうなっていくのか、その目的の為にSOS団が結成されるのか、先が気になります。
 しかしハルヒが出張って以降、長門の影が薄くならないか心配です。頑張れ、有希ちゃん。

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